2007年05月14日
腰椎椎間板ヘルニアには水分補給
といっても腰のヘルニアは水を飲めば治ると言う話ではありません。
日本人の80%が一生に一度は腰が痛くて病院へ行くそうです。腰痛の話は2006年9月のコラム「腰にまとわりつくテリア犬」でも書きましたが、ちょっとおさらいをしましょう。腰痛の大部分は筋筋膜性腰痛で、筋肉が痛む状態で、いわゆるぎっくり腰の大部分がこれに入ります。他にも若いときに運動をしていた人の腰椎分離症、高齢で骨粗しょう症になった人の圧迫骨折などがあります。腰痛でも大腿部から下腿の裏がびりびりする坐骨神経痛や、足首がだらんとする麻痺が起こったりした場合は腰椎椎間板ヘルニアの疑いが強くなります。腰の骨は5つありますが椎間板は骨と骨の間にあってクッションの役割をしています。これがつぶれて背骨の後ろに飛び出すと神経を圧迫して痛みや麻痺を起こすのです。痛みはせきやくしゃみでひどくなりますが、横になると軽くなります。ひどくなると尿がでなくなったり、ひどい便秘になったりします。これを膀胱直腸障害といいます。
診断はMRIでわかりますが、複雑なものでは脊髄造影(ミエログラフィー)も必要になります。ヘルニアが起こるのは第4と第5腰椎の間、第5腰椎と第1仙椎の間に多く大部分が腰の下のほうです。
腰椎椎間板ヘルニアで手術をしたという話をよく聞きます。ヘルニアというと手術と考ると思いますが、まず最初は保存療法です。1-2週間の安静、鎮痛剤投与、ステロイドの硬膜外注入、ブロック注射などがあります。この保存療法で70-90%の人で痛みがなくなり、手術をしなくても良くなります。膀胱直腸障害や進行する下肢の麻痺があると手術が必要になります。でも最近は手術をすることがすごく減っています。どこでも行っている方法ではありませんが腰椎椎間板内加圧注射法という方法です。これは背中から針を刺して椎間板に水を5-20cc注射する方法です。水圧でヘルニアを外へ出すとマクロファージなどの白血球が集まって炎症作用を起こし、飛び出した椎間板を消化し無くしてしまうという理屈です。手術適応の患者さんにこの方法で治療を行うと60-70%の人が手術しなくてもすむそうです。
でもこの方法にはちょっとした問題があります。水を注入するとき「ギャーッ」と叫ぶほど痛いのだそうです。勿論局所麻酔は使います。でも痛いそうです。短時間ですが痛みに耐えられる人でなければいけませんね。
日本人の80%が一生に一度は腰が痛くて病院へ行くそうです。腰痛の話は2006年9月のコラム「腰にまとわりつくテリア犬」でも書きましたが、ちょっとおさらいをしましょう。腰痛の大部分は筋筋膜性腰痛で、筋肉が痛む状態で、いわゆるぎっくり腰の大部分がこれに入ります。他にも若いときに運動をしていた人の腰椎分離症、高齢で骨粗しょう症になった人の圧迫骨折などがあります。腰痛でも大腿部から下腿の裏がびりびりする坐骨神経痛や、足首がだらんとする麻痺が起こったりした場合は腰椎椎間板ヘルニアの疑いが強くなります。腰の骨は5つありますが椎間板は骨と骨の間にあってクッションの役割をしています。これがつぶれて背骨の後ろに飛び出すと神経を圧迫して痛みや麻痺を起こすのです。痛みはせきやくしゃみでひどくなりますが、横になると軽くなります。ひどくなると尿がでなくなったり、ひどい便秘になったりします。これを膀胱直腸障害といいます。
診断はMRIでわかりますが、複雑なものでは脊髄造影(ミエログラフィー)も必要になります。ヘルニアが起こるのは第4と第5腰椎の間、第5腰椎と第1仙椎の間に多く大部分が腰の下のほうです。
第4と第5腰椎の間のヘルニアMRI画像
腰椎椎間板ヘルニアで手術をしたという話をよく聞きます。ヘルニアというと手術と考ると思いますが、まず最初は保存療法です。1-2週間の安静、鎮痛剤投与、ステロイドの硬膜外注入、ブロック注射などがあります。この保存療法で70-90%の人で痛みがなくなり、手術をしなくても良くなります。膀胱直腸障害や進行する下肢の麻痺があると手術が必要になります。でも最近は手術をすることがすごく減っています。どこでも行っている方法ではありませんが腰椎椎間板内加圧注射法という方法です。これは背中から針を刺して椎間板に水を5-20cc注射する方法です。水圧でヘルニアを外へ出すとマクロファージなどの白血球が集まって炎症作用を起こし、飛び出した椎間板を消化し無くしてしまうという理屈です。手術適応の患者さんにこの方法で治療を行うと60-70%の人が手術しなくてもすむそうです。
でもこの方法にはちょっとした問題があります。水を注入するとき「ギャーッ」と叫ぶほど痛いのだそうです。勿論局所麻酔は使います。でも痛いそうです。短時間ですが痛みに耐えられる人でなければいけませんね。
貴重な情報ありがとうございます。