2006年09月18日
未婚者の死亡率は高い
厚労省のデータでは人口10万人あたりの死亡者数が病気ごとに発表されています。最近のデータでは心疾患で死亡した人の数は妻がいる男性が約91人なのに、未婚者は約257人、妻と死別した人は約158人と断然未婚者が高かったそうです。女性に関しても、夫がいる人の約46人に対して、未婚者は約131人、死別した人は約84人で、男女とも配偶者がいない人の心疾患死亡率が最も高く、脳血管疾患でも同様の傾向が見られたそうです。
心臓病や脳血管疾患は殆どが生活習慣病です。この統計から読み取れることは、未婚だと食生活がいい加減だったり、大酒を飲むから動脈硬化が進んで心臓病や脳血管疾患になるのだと言われそうです。私の病院の救命センターには脳血管障害の人がよく搬送されますが、死亡率が高いのが脳幹出血です。プロレスラーの橋本真也もこの脳幹出血で亡くなっています。脳幹出血の患者さんを調べてみると40前後の独身男性が断然多いのに気がつきます。これは厚労省の統計と同じですね。でも自分は結婚しているからといっても安心はできません。単身赴任も食生活がいい加減になって危ないのです。
でも今時ライフスタイルは随分変わって結婚しない人がどんどん増えています。50歳時点での未婚率を生涯未婚率というそうです。国勢調査の結果では生涯未婚率が1985年に男性で3.9%、女性4.3%だったものが2005年にはそれぞれ15.7%、7.1%とすごく増えていることが分かります。未婚の人も統計でとやかく言われないように健康に十分配慮して心臓病や脳血管疾患を予防できるような生活を送ってください。
心臓病や脳血管疾患は殆どが生活習慣病です。この統計から読み取れることは、未婚だと食生活がいい加減だったり、大酒を飲むから動脈硬化が進んで心臓病や脳血管疾患になるのだと言われそうです。私の病院の救命センターには脳血管障害の人がよく搬送されますが、死亡率が高いのが脳幹出血です。プロレスラーの橋本真也もこの脳幹出血で亡くなっています。脳幹出血の患者さんを調べてみると40前後の独身男性が断然多いのに気がつきます。これは厚労省の統計と同じですね。でも自分は結婚しているからといっても安心はできません。単身赴任も食生活がいい加減になって危ないのです。
でも今時ライフスタイルは随分変わって結婚しない人がどんどん増えています。50歳時点での未婚率を生涯未婚率というそうです。国勢調査の結果では生涯未婚率が1985年に男性で3.9%、女性4.3%だったものが2005年にはそれぞれ15.7%、7.1%とすごく増えていることが分かります。未婚の人も統計でとやかく言われないように健康に十分配慮して心臓病や脳血管疾患を予防できるような生活を送ってください。
2006年09月07日
腰にまとわりつくテリア犬
厚労省の統計では日本人の訴える身体症状では腰痛が最も多いそうです。80%の人が一生に一度は腰痛を訴えます。スポーツをする人もしない人も持っている腰痛ですが、テニスでサーブを打ったり、強いストロークで身体をひねるとギクッと腰が痛くなる場合があります。どうして腰が痛くなるのでしょう。
腰の骨や椎間板は痛みを感じません。痛みを感じるのは骨の周りの筋肉や筋膜と骨や椎間板の変化で圧迫され刺激される神経です。筋肉が痛みの原因である場合、筋筋膜性腰痛といいますが、ひどいときにはいわゆるぎっくり腰になります。筋筋膜性腰痛では前屈をすると痛みがひどくなります。一方神経の痛みの場合は足、特にお尻とふくらはぎの裏にびりびり走る痛みが起こります。これが坐骨神経痛です。
テニスやゴルフのように決まった方向に身体のねじれを繰り返すと椎間板の変性が進みます。変性が進むと骨のバランスが崩れて周囲の筋肉に負担がかかり、炎症が起こって腰痛になります。椎間板が弱くなると椎間板の一部が外へはみ出し有名な腰椎椎間板ヘルニアになります。
これとは別に小さい頃から野球やサッカーなど足腰をよく使うスポーツをしている人がなる腰痛があります。腰椎分離症といい腰椎の後ろに張り出している椎弓が使いすぎで疲労骨折を起こしたものです。高校や大学生になって腰痛が起こり、始めて診断がつくことがよくあります。悪化すると骨が前後にずれる腰椎すべり症になることもあります。この場合は腰をそると痛みが強くなります。診断はまず腰椎のレントゲンで行います。腰椎を斜めに撮ると椎弓がテリア犬の形に見えます。このテリア犬に首輪が嵌っているように骨が抜けていると腰椎分離症と診断します(写真)。写真を見てください。テリア犬と首輪が見えますか?
腰椎分離症は腰痛を持つ若い人の10%位の人に見られます。スポーツをやる人はやらない人の3倍も分離症になる確率が高くなります。診断がついたら3-4ヶ月運動を禁止し、コルセットをします。その間に骨が癒合する場合もあります。症状が無くなったらまたスポーツを再開することは可能ですが、予防が大切です。
さあ皆さん前屈してみて下さい。身体が硬い人は腰痛予備軍です。特に大腿の裏のハムストリングスという筋肉群が硬い人ほど腰痛になりやすい人です。ストレッチで大腿とハムストリングスを柔らかくしましょう。腹筋背筋の強化も腰痛の予防に役立ちます。
腰の骨や椎間板は痛みを感じません。痛みを感じるのは骨の周りの筋肉や筋膜と骨や椎間板の変化で圧迫され刺激される神経です。筋肉が痛みの原因である場合、筋筋膜性腰痛といいますが、ひどいときにはいわゆるぎっくり腰になります。筋筋膜性腰痛では前屈をすると痛みがひどくなります。一方神経の痛みの場合は足、特にお尻とふくらはぎの裏にびりびり走る痛みが起こります。これが坐骨神経痛です。
テニスやゴルフのように決まった方向に身体のねじれを繰り返すと椎間板の変性が進みます。変性が進むと骨のバランスが崩れて周囲の筋肉に負担がかかり、炎症が起こって腰痛になります。椎間板が弱くなると椎間板の一部が外へはみ出し有名な腰椎椎間板ヘルニアになります。
これとは別に小さい頃から野球やサッカーなど足腰をよく使うスポーツをしている人がなる腰痛があります。腰椎分離症といい腰椎の後ろに張り出している椎弓が使いすぎで疲労骨折を起こしたものです。高校や大学生になって腰痛が起こり、始めて診断がつくことがよくあります。悪化すると骨が前後にずれる腰椎すべり症になることもあります。この場合は腰をそると痛みが強くなります。診断はまず腰椎のレントゲンで行います。腰椎を斜めに撮ると椎弓がテリア犬の形に見えます。このテリア犬に首輪が嵌っているように骨が抜けていると腰椎分離症と診断します(写真)。写真を見てください。テリア犬と首輪が見えますか?
腰椎分離症は腰痛を持つ若い人の10%位の人に見られます。スポーツをやる人はやらない人の3倍も分離症になる確率が高くなります。診断がついたら3-4ヶ月運動を禁止し、コルセットをします。その間に骨が癒合する場合もあります。症状が無くなったらまたスポーツを再開することは可能ですが、予防が大切です。
さあ皆さん前屈してみて下さい。身体が硬い人は腰痛予備軍です。特に大腿の裏のハムストリングスという筋肉群が硬い人ほど腰痛になりやすい人です。ストレッチで大腿とハムストリングスを柔らかくしましょう。腹筋背筋の強化も腰痛の予防に役立ちます。