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鈴木龍太のラケットを握った外科医


鈴木龍太プロフィール
医師 専門は脳神経外科
テニスは日曜のテニススクール歴4年ですが進歩なし、ダイエット効果もなし。
tennis365.netでコラム「ラケットを握った外科医」連載
http://www.webdoctor.ne.jp で「外科医の独り言」連載
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時計の心

前にニューヨークに行った時に腕時計を買いました。安い時計なのですがその時計をしていると皆が「いい時計ですね」と言ってくれます。そんな訳で前に使っていた高い時計はすっかり使わなくなってしまいました。ある時たまには違う時計もしてみようと思って前の時計をしてみました。するとどうでしょう時間が狂うのです。時々止まったりもするのです。電池がなくなったに違いないと時計屋さんに持っていったら電池は大丈夫で、時計屋さんもなんで調子が悪いか分からないというのです。結局その時計は動かなくなってしまいました。新しい器械を買うと前に使っていた古い器械が偶然みたいに故障してしまうことってよくありませんか?器械も寂しがるんだなと変に感傷に浸っていました。でも科学的根拠を求めれば、使わないと埃が溜まったり、油が固まったりして器械が動きにくくなり、壊れ易くなるからで、そんなに不思議はありません。

人間も同じです。使わないと直ぐに弱くなります。身体を鍛えている人なら分かると思いますが、筋トレをちょっと休むと腕が細くなってしまいます。動かないで寝てばかりいると1週間で20%も筋力が低下します。これを取り戻すのには1ヶ月かかります。大変なことですね。筋肉は瞬発力を出す速筋線維と持久力のある遅筋線維とで構成されますが、この比率は生まれつき一人一人違っていて、しかもトレーニングで変わることはありません。また筋肉繊維の数が筋トレでどんどん増えるということもありません。筋肉が太くなるのは筋線維の数が増えるのではなく、筋線維一本一本が太くなるからです。使わないでいると直ぐに筋線維が細くなるので、筋肉全体がやせてきます。これを廃用萎縮といいます。英語ではdisuse syndrome、つまり使わない症候群です。

時計の心


廃用萎縮は筋肉ばかりに起こるわけではありません。宇宙飛行士は無重力状態に長くいると筋肉だけでなく骨の密度も減ってきてしまいます。もっと大変なのは脳です。高齢者が入院して寝たきりになるととたんにボケてしまうことがあります。骨や脳の活性化には足の裏を着いて体重を支えるという刺激が必要なのです。皆さんもスポーツばかりやっていないで時々脳を使って下さいね。
コラム | 投稿者 鈴木龍太 14:44 | コメント(1) | トラックバック(0)
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